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マダニウイルスで獣医師が死亡

マダニウイルスで獣医師が死亡

大変痛ましいニュースが報道されました。

三重県で、マダニが付着した猫を診察した獣医師が死亡しました。

原因は、診察した猫についたマダニが持っていたウイルスでした。

 

マダニは日本全国に分布しており、森林や山に限らず都心部の草むらや公園にも生息しています。

渋谷でも、近所の公園でマダニが付いた症例を診ることがあります。

マダニは吸血する寄生虫ですが、駆虫薬を使用することですぐに治療することができます。

しかし、吸血する際にマダニが持っている感染症が体に入り込んでしまうことがあるのです。

 

マダニに咬まれることによって起こる感染症には、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)、ダニ媒介脳炎、日本紅斑熱、ライム病、回帰熱などがあります。

 

今回の報道で獣医師の命を奪ったのは、SFTSでした。

 

SFTSは中国で2011年に初めて報告されたウイルスで、日本では2013年に報告されて以降、年々感染報告が増加しています。

SFTSは感染後1~2週間で発症し、ヒトでは感染者の約3割が死亡します。これは感染症においてきわめて高い致死率と表現される数値です。

治療は対症療法のみで、有効な薬剤やワクチンはありません。

 

恐ろしいことに、ヒトが直接マダニに咬まれて感染する事例だけではなく、感染している犬猫の体液から感染してヒトが死亡しています。

今回報道された獣医師も、猫に付いていたマダニに咬まれたのではなく、治療している猫から感染して発症し、死に至りました。

 

猫や犬を飼育している人は、マダニの予防薬を徹底してください。

猫は屋外飼育を避けてください。

犬は散歩中に背が高い草むらに入ってはいけません。

 

犬や猫はもちろん、自分や家族の命を守るために、日常に潜むマダニのリスクを回避しましょう。

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