SHIBUYAフレンズ動物病院

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認知症Cognitive dysfunction

ここに記載してある病気は一部であり、ここに記載していない病気が原因の事もあります。また一つの症状から病気を診断することは困難です。様々な検査をして初めて確定診断ができます。このページを読んで自己判断するのではなく、必ず病院を受診して検査をしてください。

Q.犬や猫は人間にすると何才?

A.大型犬、小型犬や猫ちゃんで若干の違いはあるものの、おおむねその子の年齢は「4を足してから4倍する」という計算でなされます。5才であれば、4を足して9、さらに4倍して36才。といった具合です。すなわち、われわれのおよそ4倍の速さで年を重ねていると考えなければなりません。

犬や猫たちも年をとる

見た目はこども。頭脳は・・・

野原や家の中を元気に走り回るワンちゃんネコちゃん。その姿をみていると、私達に和やかな癒やしを与えてくれます。その姿はいつまでも子供のように見てしまいます。しかし、無邪気にしっぽをフリフリ遊んでいる彼らもやはり、少しずつ年を重ねています。

年を重ねてくると、様々な病気を発症しやすくなっていきます。

Q.犬や猫は幻覚をみるの?

A.人間では幻覚や幻聴という症状があります。犬や猫においてはそういった症状の証明はできていません。しかし、おそらく犬や猫たちにもそういった症状があると考えるのが妥当でしょう。時にはいろいろな問題行動をする犬猫たちですが、いろいろな可能性を考え、優しい気持ちで見守ってあげましょう。

認知症

われわれ人間にとっても身近な病気

年を重ねていくと発症する病気のなかに、認知症があげられます。我々にとっても身近な病気です。医療の進歩により超高齢社会となった日本。高齢者が増えると、認知症の患者さんも増えてきます。犬猫社会でも同じことが言えます。獣医医療の進歩により高齢社会となり、認知症の犬猫も増えているのです。

早期診断が困難

人間においても認知症の早期診断は困難です。症状が軽い初期の段階では、本人に自覚症状もありません。段々と症状が大きくなってきて、それでも周りがあれっと気づく方が早いほどです。これが言葉を話さないワンちゃんネコちゃんとなると、さらに診断は難しくなります。最近うちの子が言うことを聞かなくなったから叱っているのという飼い主様がいらっしゃいます。もしそれが認知症だったら・・・。叱るという選択肢は絶対に避けたいものです。

認知症ってどんな病気?

獣医さんは犬猫の認知症について、認知機能不全と呼びます。難しい言葉でいうと、加齢にともなう脳の退行性変化による進行性の認知能力低下を原因とした、行動変化の総称。・・・ つまり、年をとり、いつもと違う行動をするようになった。原因は脳の老化である。といった感じです。

どんな症状?

認知機能不全に特徴的な徴候があります。そのなかで、具体的なものをあげると、・ 壁や床をぼんやりと見続ける ・ なじみのある人や動物に対する認識が変化する ・ ものや家具の後ろで動けなくなる ・ 壁や家具に向かって歩き続ける ・ 外に出ようとするとき、ドアの蝶番側に行く ・ 水入れのところで立ち止まっている ・ 不適切な排泄の頻度が増加する ・ 落としたフードを探すのが難しい ・ 夜間に頻繁にうろつきまわる ・ なでられたり触られたりするのを避ける ・ 新しい行動を覚えるのに時間がかかる ・ 何もないまたは理由がわからない吠え  などなどです。 これらの症状のうち、一つでも該当することがあれば、認知症を疑い、動物病院で診察を受けるか注意深く観察しましょう。

治療法

行動学的、環境的アプローチ

☆規則的な運動:脳の循環血液量の増加を促します。 ☆ 散歩: 環境からの刺激、太陽光への暴露により、脳を刺激します。 ☆ おもちゃ: 新しいおもちゃを使い、脳を活性化します。 ☆ 社交: 新しい人や動物とふれあい、社交的な刺激を与えます。 ☆ 新しいコマンド: 新しい動作を覚えることにより、学習能力に刺激を与えます。 ☆ 昼は起きる。夜は眠る。: 昼に寝て、夜に起きてしまう子に関しては、日中に起きる習慣をつけ、生活リズムを補正します。 ☆ 環境を改善する: 床を滑りにくいものにする、ぶつかりやすい家具を置かないことにより、ストレスを軽減し、事故を防ぎます。 ただし、大幅な模様替えはストレスを与えます。特に視力が低下してしまった子の場合は、本人が記憶している家具の位置を頼りに生活していることが多いです。大幅な模様替えには注意しましょう。 ☆ トイレは頻繁に連れて行く: 排泄問題は、頻繁にトイレに連れて行き、排泄を促すことで問題を減らします。

栄養学的、薬剤的アプローチ

不飽和脂肪酸、抗酸化剤、メラトニンなどの栄養素のバランスを整えることによって治療します。また、抗うつ剤をはじめ、認知症に有効な薬の報告があります。

犬猫の認知症は、まだまだわからないことが多いというのが現状です。人間と犬猫、お互いにわからないことが多い病気ですが、歩み寄り、穏やかな老後を過ごさせてあげるお手伝いができれば、嬉しく思います。

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