SHIBUYAフレンズ動物病院

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問診の重要性

下痢を主訴とする小型犬が来院されました。

1週間ほど軟便が続き、体重が減少しています。

家にあった下痢止めや整腸剤を内服していましたが、改善しません。

元気や食欲に問題はなく、散歩にも行きたがるし、散歩中もハツラツとしています。

糞便検査をしましたが、原因を特定できるような所見はありません。

身体検査も明らかな異常はありません。

 

小型犬の下痢には次のような原因を考えます。

フードやおやつの変化、細菌や寄生虫の感染症、膵炎、炎症性腸疾患、リンパ管拡張症、腫瘍、異物、薬剤、腸管閉塞、肝臓疾患、副腎皮質機能低下症・・・。

あげたらキリがありません。

 

たくさん検査をして疾患を絞り込むこともできますが、今回のケースはよく診る下痢の子とはちょっと様子が違います。

よくよく問診を続けていると、朝方は少し元気がなく午後のほうが元気、食事を食べこぼすことがある。さらに、飼い主の仕事スタイルが変わり、家で一緒に過ごす時間が増えた。よく寝ているから心配でよく声をかけているとのことが分かりました。

 

これは、寝不足による体調不良の恐れが出てきました。

 

犬の睡眠時間は、成犬で12~18時間と言われています。

シニア犬ではさらに長く、18時間以上です。

ただし、ずっと熟睡しているのではなく、浅い眠りと覚醒を繰り返しています。

必要としている睡眠時間が長いため、日中の睡眠時間が減ると重度の睡眠不足になる恐れがあります。

 

今回は飼い主さんと相談のうえ、精密検査はせずに胃腸薬を飲みつつ睡眠時間に気をつけながら経過をみることになりました。

体調の改善が乏しい場合はあらためて検査をお勧めしますが、問診の重要性を再確認した症例でした。

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